前にいつ日記を書いたのか覚えてない。お昼は菜の花ときのこのパスタ。ビックカメラのポイントカードが2000円分くらいあったから、USBを買いに市役所の方を散歩。三鷹市は、三鷹市を離れるとまったく電車がない。路線は横に走っていて、三鷹市は三鷹駅から縦に広がっているっていう感じ。市役所は駅から歩いて30分近く離れている。「フォスフォレッセンス」という古本屋に立ち寄ると、太宰治の初版本がずらっと並んでいてびっくり。しかも森見登美彦のサイン本まである。森見登美彦の書く小説世界に憧れて京都の大学のオープンキャンパスにまで行ったし、大学入学直後に一番読んでいたのは太宰治だった。一年生の終わりに保坂和志を読んだことで芸術観?を含めて生きる価値観みたいなものが180度変わるまで。
今はUSBを1つしか持ってなくて仕事用と研究に関するものと作品のあれこれ、全部が一緒になっているので、せめて仕事用のUSBが欲しいと思って買った。ワイヤレスイヤホンも欲しい。ノイズキャンセリングできるやつ。
「青葉珈琲」というカフェで、ベケットの『名づけえぬもの』をフランス語で読む。おしゃべりな感じは日本語なんかよりも格段と出るし、音に対する配慮がすごい。
ところで、Capernaum という単語が出てきて、なんだこれと調べたら、イエスが説教したことで知られるイスラエルの町らしい。ほかに、雑多な場所、という意味も含まれてるっぽい。同じ段落の、この単語の前には、「こんな真っ暗闇では、わかるわけもないが、伴侶がいるはずだ。始めるために」(宇野邦一訳)と言いながら、自分の周りにいるかもしれない人間やものの可能性について思考する記述があるから、そこから来たのかもしれないな。
修論で取りこぼしたことをもう一回辿り直すって意味でも、やっぱりもう一回、『名づけえぬもの』を読む必要あるな。
夜はナスと豚肉のこまぎれの味噌炒め。『ことづけレシピ』という本を見て。
それにしても、今これをペーター・ブロッツマンを聴きながら書いているんだけど、ものすごい思考が邪魔される。打ち間違いも多くなる。音が壁になったり、波になったり、ナイフになったりする。恐怖とは違う、不安みたいなのともすこし違う、でも気持ちも身体もそわそわして、居心地も悪いし、誰かにしがみつきたくなる。