起きたら十二時を過ぎていた。4限の授業を受けると、もう4時を過ぎていて、workflowy に書いたタスクメモを見たらやることが多過ぎて悲しくなり、吉祥寺まで散歩に出る。ジュンク堂でドゥルーズ 『意味の論理学』と佐藤信夫『レトリックの記号論』を買い、ドトールで読んだ。佐々木敦がよく論じている、ベケットのパラドキシカルな文について修論で扱いたいので、参考文献として使えそう。
家に帰ってAmazonで『テリーギリアムのドン・キホーテ』を見る。なんの前情報もなしに途中まで見たのだが、面白い。
主人公はスペインでドン・キホーテを題材にしたCMを撮っていたのだが、うまくいかず、バイクを走らせて息抜きに、十年前に卒業制作として作った映画『ドン・キホーテを殺した男』を撮影した村に行く。
だが村に着いてみると、当時出演したアマチュアの村人たちは、今でもドン・キホーテの役を演じ続けていた……という話で、『ドン・キホーテ』が現実に介入してくる質感がたまらなく良い。
この映画は作品冒頭にテロップが流れるように、25年越しにつくられた作品で、一度(何度もかも知れない)制作を頓挫していて、その時のことが『ロスト・イン・ラ・マンチャ』というドキュメンタリーに収められている。大規模な美術セットがスコールで台無しになったり、主人公の俳優が腰を痛めて馬(ロシナンテ)に乗れなくなったりと、次から次へと災難が起こり、みんな真剣に議論しているのだが、もうこっちにはふざけているようにしか見えない。
それにしても、今回は前情報なしに見れたのが良かったのかも知れない。どういう話かわからないまま見たり読んだりするというのは、現代ではほとんどないことだろうけど、冒頭から話の流れや映されている映像をかなり細かく見ることになるので、楽しい。
それから雨の中散歩をして、セブンイレブンで冷奴の上にカニカマが乗った惣菜を買って帰った。

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